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「あ、間違えた!」がその場で起きる——採点しなくていい選択式クイズの話【公認アンバサダー第8回】

[ZEP QUIZ公認アンバサダー 連載・第8回]

以前は、授業の最後に紙の小テストを渡していました。

回収して、採点して、次の授業で返す。このサイクルを30年続けてきました。「必要なことだ」と思いながら、「できれば減らしたい」とも思っていました。採点の山が積み上がった夜に、「もっと楽に振り返らせる方法はないのか」と何度考えたかわかりません。

1日に5〜6人分の小テストを採点するだけで、30分から1時間かかります。採点した翌日に授業があれば間に合いますが、次の授業まで間が空くと、「先週の結果を今さら返しても……」という気持ちになる。返したときには子どもの記憶も薄れていて、「あ、そうだっけ」と一行見て終わりになることが多い。

ZEP QUIZの選択式クイズに切り替えてから、その山が消えました。

採点をしなくていい。子どもが解いた瞬間に、正誤がその場で出ます。「あ、間違えた!」という声が教室に響きます。その反応の中に、30年積み上げてきた採点の時間より多くの学びがある、と今は感じています。

第8回は、選択式クイズが授業に与える効果の話です。

解いた瞬間に、正解かどうかがわかる

「即時フィードバック」が学習を変える

紙のテストと選択式クイズの最大の違いは、フィードバックのタイミングです。

紙の場合、子どもが答えを書いて提出してから、返ってくるまで時間があります。1日後、3日後、1週間後——それだけ時間が空くと、「どの問題でどう間違えたか」という記憶が薄れてしまいます。「2番の正解は②じゃなかったの?」と言われても、そのときの思考がもう戻らない。間違えた問題にバツがついていても、なぜ間違えたかを思い出せないまま終わってしまいます。

ZEP QUIZの選択式は、答えを選んだ瞬間に正誤が出ます。「あっ、こっちか」という気づきが、問題を解いた直後に起きます。そのタイミングが、記憶の定着に一番効きます。

「即時フィードバック」は、学習心理学でも効果が確認されている原則です。正誤がすぐにわかると、「なぜ間違えたか」「正解はどう考えればよかったか」を、問題と向き合った状態のまま考え直せます。時間が空いてから返されるより、はるかに頭に残ります。

「解いたらすぐわかる」——この仕組みが、自分でやり直す動機を作ります。

紙のテストを返したとき、丸付けされた答案を見て「ふーん」と流す子がいます。でも、クイズで「あ、間違えた!もう一回やりたい」と言い出す子は、紙より多いです。間違えた直後に「もう一度」と言えるのは、画面にすぐ「不正解」と出て、感情がまだ動いているからです。その差が、「ゲームに近い形式」から来ていると感じています。

先生の負担が、採点ゼロになる

選択式クイズにすると、採点という作業がなくなります。

日常の振り返りや宿題の確認であれば、「解いたかどうか」だけわかれば十分な場面がほとんどです。「このリンクを1回解いておく」と伝え、次の授業で「やった?」と確認するだけで振り返りは完了します。

従来の紙のテストでは、採点作業の他にも「返却するタイミングを逃す」「採点ミスを指摘される」「名前が書いていない答案の持ち主を探す」といった細かい手間が積み重なっていました。これらが一度にゼロになります。

「定着確認のために小テストをやりたいけれど、採点の時間が確保できない」——そういう理由で振り返りを省略していた授業も、選択式クイズなら気軽に組み込めます。5問だけ解かせて、その結果でその日の授業のどこを補足するかを判断するような使い方もできます。

30年間で積み上げてきた「採点の時間」を、子どもと向き合う時間に使えるようになりました。その変化は、想像より大きかったです。

解いたかどうかだけ確認すれば、採点は不要

子どもの側から見ると——ゲームのように「やり直し」ができる

間違えた問題を、その場でやり直せます。ZEP QUIZならそれが自然にできます。

「あ、間違えた。もう一回」——この流れが、紙のテストと決定的に違います。画面で「不正解」と出た瞬間に「なんで?」と考え直す子がいます。紙のテストを返されたときに「もう一回やりたい」と言い出す子はほとんどいませんが、クイズだと「やり直していい?」と聞いてくる子が出てきます。

ZEP QUIZはマップを進みながら解く形式なので、「クリアしたい」という気持ちが自然に働きます。もう一度解く動機が、ゲームの仕掛けの中に最初から組み込まれているのです。「ステージをクリアしてマップを進めたい」という感覚が、「問題を正解したい」という気持ちと重なります。

子どもにとってこれは「勉強」ではなく「ゲーム」として映ります。その感覚が、続けることを楽にします。「やらされている」ではなく「やってみたい」という状態で問題と向き合えるかどうかは、学習の質に大きく関係します。

特に、テスト前の「苦手な単元を繰り返し解く」という作業は、紙だと続かない子が多いです。でもクイズ形式であれば、間違えても「もう一回」と自然に手が動きます。このやり直しのしやすさが、実力定着に効いています。

マップをクリアしたい——その気持ちが、もう一度解く動機になる

保護者へ——「答え合わせをしなくていい」

家で子どもにクイズを解かせたあと、保護者が丸付けをする必要はありません。

子どもが選択肢を選んだ瞬間に、正誤がその場で出ます。保護者は「解いた?」と声をかけるだけでいいのです。

「子どもの宿題を見てあげたいけれど、仕事で帰宅が遅い」「自分が習っていなかった単元で、正解を判断できない」——そういう場面でも、クイズ形式なら子どもが一人で完結できます。保護者が横にいなくても、解き終わったらその場で正誤がわかる。保護者が後から確認しなくても、子ども自身がどこを間違えたか把握できている状態になります。

採点しなくていい。答え合わせしなくていい。子どもが自分で確かめて、自分でやり直せる。この仕組みは、忙しい保護者の方にとっての実質的なメリットになっています。

学校のテストで間違えた問題を家で復習させたいとき、保護者が「どこを直せばいいかわからない」という場合でも、ZEP QUIZのリンクを渡すだけで、子どもが選択肢を見ながら考え直せます。正解が出るまで何度でも解き直せるので、「直した気になっただけ」という状態を防げます。

「採点ゼロ・即時フィードバック・ゲーム感覚」——この3つが重なる

選択式クイズが効く理由を一言でまとめると、「先生の負担をゼロにしながら、子どもの学びの質を上げる」形式だからです。

先生にとっては採点がなくなります。子どもにとっては即時に結果がわかりやり直しができます。保護者にとっては丸付けが不要になります。三者それぞれに、負担が下がってメリットが上がります。

この3つが重なる形式というのは、意外と少ないものです。先生の負担を下げると子どもの手間が増えることがある。子どもが楽しめる形式は管理が難しいことがある。ZEP QUIZの選択式クイズは、この三者のバランスが取れているという意味で、授業の振り返りに向いています。

一度使えば「これがない振り返りには戻れない」と感じる先生が多いです。まずは今週の授業の単元で、選択式クイズを1本試してみてください。

ZEP QUIZのクイズ一覧で単元名を検索するか、AI機能でテーマを入力して自動生成するか、たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧から1本コピーして使ってみてください。

次回は、学校の先生がZEP QUIZを授業に取り入れるときの話をします。

参照・リンク - ZEP QUIZ 公式サイト(日本語) - ZEP QUIZ クイズ一覧 - たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧 - ZEP QUIZ ご利用ガイド

夏休みのレポートで差がつくのは、上手な文章より「考えた跡」

夏休みのレポートは考えた跡で差がつく

夏休みが近づくと、教室では自由研究、読書感想文、調べ学習、職業調べ、進路レポートといった課題の話が少しずつ出てくる。

毎年この時期になると、よく似た相談を受ける。

「何を書けばいいかわからない」

「ネットで調べたことをまとめるだけになってしまう」

「最後に感想を書けばいいと言われても、その感想が出てこない」

これは、決して珍しいことではない。むしろ、レポートという課題の難しさは、ここにある。作文なら自分の体験を書く。問題集なら正解を探す。けれど、レポートはその中間にある。調べる力、まとめる力、考える力を、同時に求められる。

だからこそ、夏休みのレポートは、ただ早く終わらせるだけでは少しもったいない。書き方を少し変えるだけで、子どもの考える力がよく見える課題になる。

あまりよろしくないレポートの書き方

まず、よくある形から見ておきたい。

たとえば、大学見学についてのレポートで、次のような文章が並ぶことがある。

○○大学に行きました。
建物が大きかったです。
図書館がきれいでした。
学食がおいしそうでした。
楽しかったです。

もちろん、これが悪いというわけではない。実際に見たことを書いているし、嘘もない。けれど、レポートとしては少し弱い。

なぜ弱いのか。

理由は、「見たもの」が並んでいるだけで、「そこから何を考えたか」が見えにくいからである。

もう一つ、調べ学習でよくある形もある。

地球温暖化とは、地球の平均気温が上がることです。
原因は二酸化炭素です。
対策として、節電やリサイクルがあります。
これから気をつけたいです。

これも、情報としては間違っていない。けれど、どこかで読んだ説明を短く並べただけに見えてしまう。本人がどこで驚いたのか、どこに疑問を持ったのか、何を自分の生活と結びつけたのかが伝わりにくい。

レポートで避けたいのは、次の三つである。

  1. 調べたことを順番に写すだけ
  2. 「すごい」「楽しい」「大切」だけで終わる
  3. 最後だけ急に「これから頑張りたい」で締める

この三つがそろうと、文章はきれいでも、考えた跡が残りにくい。

レポートは「事実」と「考え」を分ける

レポートを書くときに、最初に意識したいのは「事実」と「考え」を分けることである。

事実とは、見たこと、聞いたこと、読んだこと、調べてわかったことである。

考えとは、それに対して疑問に思ったこと、驚いたこと、比べたこと、自分の生活や将来と結びつけたことである。

たとえば、先ほどの大学見学の例なら、次のように変えられる。

○○大学の図書館には、専門書だけでなく、学生が一人で集中できる席や、友人と話し合えるスペースがありました。
中学校や高校の図書室とは違い、「本を読む場所」というより、「自分で調べて考える場所」として作られているように感じました。
大学では、授業を聞くだけでなく、自分で問いを立てる力が必要になるのだと思いました。

少し長くなったが、内容はむずかしくない。

「図書館を見た」という事実に、「大学では自分で調べる力が必要なのではないか」という考えを重ねているだけである。

これだけで、レポートらしさがぐっと出てくる。

理想の書き方は「なぜ?」を一つ入れること

レポートが苦手な子ほど、「何を書けばいいか」で止まってしまう。

そんなときは、大きなテーマを立派にまとめようとしなくてよい。まずは、本文のどこかに「なぜ?」を一つ入れる。

「なぜ、この仕事には資格が必要なのか」

「なぜ、この大学は少人数授業を大切にしているのか」

「なぜ、昔よりも夏の気温が上がっているのか」

「なぜ、この本の主人公は最後にその選択をしたのか」

この「なぜ?」が入ると、文章は急に動き出す。

調べる目的が生まれるからだ。見学する視点が生まれるからだ。感想も、「楽しかったです」だけで終わりにくくなる。

レポートは、正解を当てる課題ではない。問いを立て、その問いに対して、自分なりに材料を集めて考える課題である。

その意味では、立派な結論よりも、よい問いのほうが大切な場合も多い。

写すより、比べる

もう一つ、夏休みのレポートで効くのが「比べる」ことである。

調べたことをそのまま並べると、どうしても百科事典のような文章になりやすい。けれど、何かと比べるだけで、自分の考えが出やすくなる。

たとえば、進路レポートなら、

「中学校と高校の学び方の違い」

「高校と大学の違い」

「パンフレットで見た印象と、実際に見た印象の違い」

「同じ学部でも、大学によって力を入れている分野の違い」

こうした比較ができる。

職業調べなら、

「外から見た仕事のイメージと、実際の仕事内容の違い」

「資格が必要な仕事と、経験を積みながら広がる仕事の違い」

「昔と今で変わった働き方の違い」

という見方もできる。

比べると、文章に「自分の目」が入る。誰かの説明を写しただけではなく、本人が見て、考えて、選んだことが伝わる。

最後の感想は「これから」より「今回わかったこと」

レポートの最後でよく見かけるのが、「これから気をつけたいです」「将来に生かしたいです」という締め方である。

もちろん、悪い締め方ではない。ただ、少し広すぎる。何をどう生かすのかが見えにくい。

最後は、次の三つのうち一つに絞ると書きやすい。

  1. 今回わかったこと
  2. まだ疑問に残ったこと
  3. 次に調べてみたいこと

たとえば、大学見学ならこうなる。

今回の見学で、大学はただ授業を受ける場所ではなく、自分で調べたり、友人と話し合ったりしながら学ぶ場所だとわかりました。
まだ学部ごとの違いは十分にわからないので、次は同じ分野を学べる別の大学とも比べてみたいです。

これなら、きれいに終わるだけでなく、次の学びにつながる。

レポートの価値は、最後に正しい答えを書くことだけではない。書き終えたあとに、次の疑問が一つ残ることにも価値がある。

夏休みのレポートは、進路を考える入り口にもなる

夏休みの課題というと、どうしても「早く終わらせるもの」になりやすい。

けれど、レポートはうまく使えば、子どもが自分の興味に気づく入り口になる。

建物に興味を持つ子がいる。仕事の裏側に興味を持つ子がいる。ある本の一文に引っかかる子がいる。大学の研究室紹介を見て、初めて「こういう学び方があるのか」と気づく子もいる。

そういう小さな引っかかりを、すぐに「将来の夢」まで大きくしなくてもよい。まずは、「なぜ気になったのか」を言葉にする。それだけで十分である。

今年の夏は、久しぶりに大学見学にも足を運ぶ予定がある。大阪では、ちょっとした学びのイベントも控えている。現場に出て、学生の表情やキャンパスの空気に触れると、紙の資料だけでは見えないものが見えてくる。

夏休みのレポートも、それと同じである。

ただ調べるだけではなく、実際に見て、比べて、考える。きれいな文章よりも、考えた跡が残っている文章のほうが、読む側の心に残る。

今年の夏休み、レポートが単なる提出物で終わらず、「少し考え方が深まった」と言える一枚になれば、それだけで大きな収穫ではなかろうか。

期末テストの副教科は、最後の一週間で差がつく

期末テストの副教科の勉強をイメージした机のイラスト

期末テストの時期になると、教室では毎年同じような声が出てくる。

「英語と数学が大変で、副教科まで手が回りません」

「ワークは出したけれど、保健体育や技術家庭はほとんど見ていません」

「音楽や美術は、何を勉強したらいいのかわかりません」

この気持ちは、よくわかる。英語、数学、国語、理科、社会は範囲も広く、日ごろから点数の話題になりやすい。どうしても主要5教科に目が向く。けれど、期末テストでは副教科の点数が、思っている以上に成績全体へ響いてくる。

副教科は、才能やセンスだけで決まる科目ではない。準備の仕方を知っているかどうかで、かなり差がつく科目でもある。

副教科は「勉強していない子」が多い

副教科で点数が動きやすい理由は、とても単純だ。最初からしっかり時間を取っている子が、そこまで多くないからだ。

主要5教科は、塾でも学校でも家庭でも「やらないとまずい」という空気になりやすい。ところが副教科は、テスト前の後半になってから、ようやくプリントを開くことが多い。

もちろん、英語や数学を放っておいてよいという話ではない。けれど、副教科を完全に後回しにすると、最後の二日ほどで一気に詰め込む形になりやすい。そうなると、覚える量のわりに点数へつながりにくい。

副教科は、少しずつ触れておくだけでも変わる。毎日30分も必要ない。テスト一週間前から、10分、15分だけでもよい。プリントを一枚見る。教科書の太字を確認する。授業で先生が強調したところに印をつける。それだけで、前日だけに全部を背負い込む状態からは抜け出せる。

副教科は「授業の記憶」が点数になる

副教科のテストでよく出るのは、授業中に扱ったプリント、実技の手順、道具の名前、作品づくりの注意点、先生が何度も言っていた言葉である。

たとえば技術家庭なら、作業の順番や安全面の注意が問われる。保健体育なら、用語だけでなく、からだの仕組みやルールの理由が問われる。音楽なら、記号、作曲者、曲の特徴、鑑賞で聞いたポイントが出る。美術なら、色、構図、技法、作品名、作者名、制作時の注意が出る。

ここで大切なのは、問題集を大量に解くことよりも、授業で扱ったものを見直すことだ。

副教科は、市販教材だけで完結しにくい。学校ごとの授業内容が強く出る。だからこそ、まず見るべきものは学校のプリント、ノート、教科書、ワークである。特にプリントは強い。先生がテスト用に配っている場合も多く、そこに赤線や丸がついているなら、かなり大事にしたほうがよい。

まず「提出物」と「テスト勉強」を分ける

期末前に失敗しやすいのは、提出物を終わらせることと、テスト勉強を同じものとして扱ってしまうことだ。

ワークを埋めた。プリントを出した。ノートをそろえた。ここまでは大事である。ただ、それだけで点数が取れるとは限らない。提出物は、あくまでスタートラインだ。

副教科では、次の三段階に分けると動きやすい。

  1. 提出物を終わらせる
  2. 赤字、太字、先生が強調したところを確認する
  3. 何も見ずに言えるか、書けるかを試す

多くの子は、1で止まる。ここで「終わった」と感じてしまう。けれど、点数に変わるのは2と3である。

特に3が大事だ。教科書を見ればわかる。プリントを見れば思い出す。これは、まだ本番で使える知識になっていないことが多い。小さな紙に用語を書き出す。家族に問題を出してもらう。赤シートで隠す。声に出して説明する。方法は何でもよい。見ないで出せる状態を、一度は作っておきたい。

副教科は「浅く広く」から入る

副教科を苦手にする子ほど、最初から完璧に覚えようとして止まることがある。

美術の作品名を一つずつ完璧に覚えようとする。音楽の記号を全部きれいにまとめ直そうとする。保健体育の文章を丸ごと写そうとする。まじめな子ほど、こういう勉強になりやすい。

ただ、テスト前の時間は限られている。最初から深く掘りすぎると、範囲の半分も見られないまま本番になる。

まずは浅く広くでよい。

教科ごとに、プリントと教科書を一周する。太字、赤字、表、図、授業中に線を引いたところを確認する。わからないところに印をつける。そこから、出そうなところを優先して覚える。

副教科は、一問一問の配点が小さくても、取りこぼしが積み重なる。だから、最初の目標は「全部を完璧にする」ではなく、「知っている問題を増やす」くらいでよい。これだけで点数の底上げになる。

家庭でできる声かけは「副教科やった?」より具体的に

期末前の家庭では、つい「副教科もやったの?」と聞きたくなる。けれど、この聞き方だと、子どもは「やった」「あとでやる」と返しやすい。実際に何をしたのかは見えにくい。

声をかけるなら、少し具体的にしたほうがよい。

「保健体育のプリント、今日一枚だけ見ておこうか」

「音楽の記号だけ、5分で確認しようか」

「技術家庭は、作業手順のところだけ口で説明してみようか」

「美術は、作品名と技法をセットで見ておこうか」

このくらいの小ささで十分だ。副教科は、机に向かうまでの心理的な重さが大きい。だから、最初の一歩を小さくするほうが続きやすい。

前日は「新しいこと」より「出せること」

テスト前日になると、まだ見ていない範囲が気になってくる。もちろん、まったく見ていないページがあるなら確認は必要だ。ただ、前日に全部を新しく覚えようとすると、焦りだけが増えやすい。

前日に大事なのは、覚えたことを本番で出せる状態にすることだ。

用語を隠して言えるか。説明を一言で言えるか。図や表の空欄を埋められるか。プリントの赤字を見ないで書けるか。こういう確認のほうが、点数に直結しやすい。

副教科は、直前でも伸びる。けれど、直前に伸びる子は、闇雲に量を増やしているわけではない。出る可能性が高いものを、見ないで出せるように整えている。

副教科を大切にすることは、子どもの得意を見つけることでもある

副教科の話になると、どうしても内申や点数の話になりやすい。もちろん、それも大切である。期末テストで副教科を落とさないことは、成績全体を守る意味でも大きい。

ただ、もう一つ見ておきたいことがある。

副教科には、子どもの意外な得意が出ることがある。手を動かすことが好きな子。体の仕組みに興味を持つ子。音やリズムに敏感な子。色や形の違いによく気づく子。主要5教科の点数だけでは見えにくい力が、そこに出てくる。

だから、副教科を「ついでの科目」として片づけるのは少しもったいない。期末テストの準備を通して、子どもが何に反応するのか、どこで集中するのか、どんな覚え方が合うのかを見る機会にもなる。

期末テストの副教科は、最後の一週間でまだ変えられる。大きな根性論はいらない。プリントを一枚見る。太字を確認する。見ないで言えるか試す。提出物と暗記を分ける。こうした小さな準備が、当日の一問を助けてくれる。

まずは今日、いちばん手をつけやすい副教科を一つだけ選ぶ。それで十分だと思う。小さく始めた子ほど、最後まで崩れにくい。

中間テストの結果に落ち込んでいる君へ——期末までにできる3つの立て直し

中間テストが返ってきて、思っていたより点数が低かった——そんな悔しさを抱えたまま、6月を過ごしている子は少なくありません。塾でも、この時期になると「次の期末、どうしたらいいですか」という相談が増えるんです。今日は、期末テストまでにできる立て直しの話をさせてください。

点数は「能力」ではなく「今回のやり方」の結果

まずお伝えしたいのは、中間テストの点数は、君の能力を示すものではない、ということです。あの点数が表しているのは、「今回の準備のやり方が、今回の問題に合っていたかどうか」——それだけなんですよね。

やり方は、変えられます。能力が足りなかったのではなく、やり方を試している途中なんだ。そう捉え直すところから、立て直しは始まります。

中間で落ち込んだ子が、期末で変わった——塾であった一つの例

塾に通うある生徒は、中間テストの結果を見て、しばらく口数が少なくなってしまった時期がありました。ただ、その子と一緒にやったことは、特別なことではありません。返ってきた答案を広げて、「どこで点を落としたのか」を一緒に見ただけなんです。

すると、「解けたはずの計算ミス」と「そもそも手をつけていなかった範囲」がはっきり分かれました。やみくもに全部をやり直す必要はなくて、埋めるべき穴は意外と少ない——それが見えた瞬間、その子の表情が少し変わったのを覚えています。期末では、同じ落とし方をしなくなりました。

期末までにできる、3つの立て直し

期末テストに向けて、提案したいのは次の三つです。

①テスト直しは「あと10点」のぶんだけ
答案全部をやり直さなくてよいです。「ここが取れていたら、あと10点だった」という問題だけを選んで解き直す。計算ミスなのか、覚えていなかったのか、時間が足りなかったのか——原因が分かれば、対策はそれぞれ違ってきます。

②試験範囲を「先に」知っておく
期末は中間より科目数が多く、副教科も加わります。範囲表が配られる前から、授業で進んでいるところが範囲になると見当をつけて、ワークを少しずつ前倒しで進めておく。テスト前の1週間が、まったく違うものになりますよ。

③勉強の時間を「固定」する
やる気に頼ると、続きません。「夕食のあとの30分」のように、短くてよいから毎日同じ時間に机に向かう。期末までの数週間、この固定があるだけで、積み上がる量は大きく変わります。

保護者の方へ——点数より「次の一手」の話を

お子さんの中間テストの結果を見て、心配になっている保護者の方もいらっしゃると思います。そんなとき、点数そのものよりも、「次はどうしてみる?」と一手の話をしてもらえたらと思うんです。

落ち込んでいる本人がいちばん、結果を分かっています。責めなくても、ちゃんと悔しいんですよね。だからこそ、隣に座って答案を一緒に眺めるくらいの距離感が、次につながることが多いです。

期末までの時間は、まだ十分にあります。一人で立て直すのが難しいときは、塾でも一緒に答案を見ながら、その子に合った計画を立てています。どうか一人で抱え込まないでくださいね。

[体験・問い合わせ]
テストの振り返り方や、期末に向けた学習計画について、相談や体験を受け付けています。お気軽に問い合わせください。

無料体験・学習相談はこちら:個人指導塾拓杜(オンライン)

接続が切れる前の5分が、一番大事だった——オンライン授業の「つなぎ」にZEP QUIZを入れた話【公認アンバサダー第7回】

[ZEP QUIZ公認アンバサダー 連載・第7回] オンライン授業をやっていると、毎回ある「宙ぶらりんの5分」があります。

本時の説明が終わった。でもまだ退出していない。「今日はここまで」と言ったあと、画面の前でお互いが「どうしよう」となる、あの5分です。

最初のうちは「もうお疲れ様でした」と言って終わらせていました。でもある時から、「このリンク、開いて解いてみて。終わったら退出してよい」と言うようにしました。

その5分が、授業で一番効いているかもしれないと今では感じています。

第7回は、オンライン授業の「つなぎ」にZEP QUIZを組み込んでいる話です。

なぜ「最後の5分」が一番効くのか

授業の内容が、いちばん頭に残っているのはいつでしょうか。

授業の直後です。説明が終わった瞬間に「今日は円の面積をやった」という記憶が最も鮮明にあります。その瞬間に「今日やった問題を解く」体験を挟むと、「授業でやったこと」と「問題を解くこと」がセットとして記憶に残りやすくなります。

心理学的には「テスト効果」と呼ばれることもある現象ですが、指導の現場での実感はシンプルです。「授業直後にクイズを解いた子は、翌週に忘れていることが少ない」という観察です。

ZEP QUIZはログイン不要で、リンクをタップするだけで始められます。「授業が終わったその場」で渡せるため、タイムラグがありません。その即時性が、この効果を最大化してくれます。

授業の最後5分——具体的な流れ

本時の内容に対応したクイズのリンクを、チャットに貼ります。

「このリンク、開いて解いてみて。終わったら退出してよい」——それだけです。

生徒はその場でスマホやタブレットからリンクを開きます。5問程度なら3〜5分で終わり、終わった子から退出していきます。「先生、全問正解した!」というチャットが来ることもあります。その反応が、「渡してよかった」と思う瞬間です。

指導者側は、回収も採点もしなくて大丈夫です。「終わった?」と一言確認するだけで、その日の振り返りが完了します。

宿題として渡す——「やった・やらない」だけ確認すればいい

「今週中に、このクイズを1回解いておこう」とリンクを渡します。次の授業で「やった?」と確認するだけです。

これだけのことで、宿題として成り立ちます。

プリントを印刷して配布する必要がありません。回収して採点する必要もありません。リンクを送って、次の授業で「やった手を挙げて」と聞くだけ。それだけで、「家でもう一度今週の内容を復習した」という事実が生まれます。

オンライン授業の場合、保護者に「このリンクを今週中に1回解かせてください」とメッセージで送るだけです。「送ったその日の夜に解いていました」という返信が来ることも多いです。

保護者の方へ——「授業が終わったあと、そのまま家で」

オンライン授業が終わったあと、同じデバイスでリンクを開いてクイズを解く。その流れが、家の中で完結します。

「授業+クイズ」がセットになっている感覚を子どもが持ちやすく、「授業が終わったらあのクイズをやる」という習慣が自然にできてくる子もいます。

送迎も外出も不要です。塾の開いている時間に合わせる必要もありません。子どもが「やりたいタイミング」で開けます。そのことが、続けやすさにつながっています。

今週のオンライン授業で、1回試してみては

振り返り5分にZEP QUIZのリンクを1本渡す——そこから始めていただくと、負担が少ないでしょう。

ZEP QUIZのクイズ一覧で今週の単元を検索するか、たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧から探してみてください。

クイズを作ってみたい方には、ZEP QUIZのAI機能もおすすめです。テーマと難易度を入力するだけで問題が自動生成されますので、今週の単元で1本作ってみることもできます。

次回は、「採点しなくていい」選択式クイズが授業に与える効果の話をします。


参照・リンク - ZEP QUIZ 公式サイト(日本語) - ZEP QUIZ クイズ一覧 - たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧 - ZEP QUIZ ご利用ガイド

塾なし・勉強指導ゼロで学力上位をキープできた、たった一つの習慣

勉強の話は、ほとんどしていない

中学1年生の夏から、オンラインでコーチングを続けている男の子がいます。

現在は中学3年生。部活に全力投球しながら、塾にも通わず、毎日忙しく過ごしています。

私との時間で話す内容は、勉強のことよりも日常のことのほうが多いです。練習がきつかった話、チームメイトとぶつかった話、試合で悔しかった話、最近ハマっているもの……。「今日どうだった?」から始まる会話は、受験対策でも学習計画でもなく、ただ「彼の今」を聞く時間です。

それなのに、成績は右肩上がりを続けています。

「なぜだろう?」と、私自身も考え続けてきました。そして最近、一つの答えにたどり着きました。それは「言語化」の力です。

コーチングで何をしているのか

「コーチングで何を教えているんですか?」と聞かれることがあります。

正直に言うと、「教えている」という感覚はほとんどありません。私がやっていることは、問いを立てることです。

「そのとき、どんな気持ちだったの?」 「うまくいかなかった原因って、何だと思う?」 「もし次に同じ場面が来たら、どうする?」

これだけです。彼が話す内容に耳を傾けて、もう少し深く掘り下げてもらうための問いを返す。それを繰り返しているだけです。

最初の頃、彼の答えは短かった。「わかんない」「なんとなく」「べつに」が多かった。それが今では、自分の言葉でしっかり説明できるようになっています。変化はゆっくりでしたが、確実に起きていました。

言語化とは何か

「言語化」というと難しく聞こえるかもしれませんが、要は「自分の経験や感情を言葉にすること」です。

たとえば、試合に負けたとき。 「悔しかった」で終わらずに、「なぜ悔しかったのか」「自分のどのプレーが納得いかなかったのか」「次はどうしたいのか」まで言葉にする。それが言語化です。

彼との会話では、自然とこのプロセスが繰り返されてきました。「それってどういう気持ちだったの?」「どうしてそう思ったの?」と問いかけるうちに、最初はうまく答えられなかった彼も、2年以上の積み重ねの中で、自分の言葉でスラスラと話せるようになってきました。

「なんとなく」「よくわかんない」が減り、「たぶんこういうことだと思う」「〇〇が原因で、だから〇〇になった」という構造を持った言葉が増えてきました。

語彙が増えると、できることが増える

言語化の積み重ねがもたらすものの一つが、語彙力の向上です。

自分の経験を話そうとすると、「なんか……うまく言えない」という場面が出てきます。でもその「うまく言えない」を繰り返す中で、ぴったりくる言葉を探すようになります。大人との会話の中でふと聞いた言葉、本や記事で目にした表現——それらが「あ、これだ」と結びついて、自分の語彙になっていきます。

語彙が豊富になると、国語の読解問題に強くなります。問題文の意味がすっと入ってくるようになります。でも、それだけではありません。数学の文章題、理科の記述問題、社会の論述問題——あらゆる教科が「言葉の理解」を土台にしています。語彙が広がると、教科の壁を越えて学力全体が底上げされていくのです。

彼が塾なしでも学力上位をキープできているのは、この積み重ねが根っこにあると私は感じています。

語彙力は、一夜漬けでは身につきません。英単語を100個覚えるような「詰め込み」で増えるものでもない。日常の会話や読書の中で、「この言葉、使えそう」という体験を繰り返すことで少しずつ積み上がっていくものです。だからこそ、コーチングの場で週に一度、自分の言葉で話す時間を持つことが、じわじわと語彙の土台を作っていったのだと思います。

言語化は「まとめる力」を育てる

もう一つ、大きな変化があります。それは「まとめる力」です。

言語化を繰り返すと、頭の中を整理して人に伝える訓練になります。「何が起きたか」→「自分はどう感じたか」→「何がわかったか」という流れを自然と踏めるようになる。これはそのまま、文章を書く力・発表する力・説明する力に直結します。

テストの記述問題で点が取れるようになったのも、この力が育ったからだと思います。「なんとなくわかってるけど書けない」から「ちゃんと書けた」に変わるとき、言語化の習慣が背景にあることが多いのです。

学校のレポートや作文でも同じです。何を書いていいかわからない子は、「自分が経験したことを言葉にする」訓練が足りていないケースが多い。経験はあるのに言葉が出てこない。そのギャップを埋めるのが、言語化の習慣なのです。

また、言語化はメタ認知(自分自身を客観的に見る力)とも深く関わっています。「自分はなぜこのミスをしたのか」「自分の勉強のどこが足りていないのか」を言葉にできる子は、自分で勉強方法を修正できます。指示を待たなくていい。自分で考えて動ける。それが塾なしでも伸び続ける子の共通点かもしれません。

リーダーを任せられるまでに

部活での変化も見逃せません。

コーチングを始めた頃、彼は「言われたことをやる」タイプでした。それが今では、チームのリーダー的な役割を担うようになっています。

なぜそうなれたかというと、言葉で人を動かせるようになったからだと思います。自分の考えを整理して伝えられる人は、チームの中で信頼を得やすい。「あいつが言うなら」と思われる存在になるには、発言の中身と言葉の確かさが必要です。

感情的に怒鳴るのではなく、「なぜこれが大事なのか」を言葉で説明できる。チームがうまくいかないとき、「何が問題か」を整理して伝えられる。これが、中学生なりのリーダーシップの形だと私は思います。

勉強の成績と、部活でのリーダーシップ。一見別々に見えるこの二つが、実は「言語化」という同じ根っこから伸びていたのです。

「教える」より「聞く」が育てるもの

誤解されないように補足しておくと、私は「勉強を教えなくていい」と言いたいわけではありません。学力を上げるためのアプローチはいくつもあります。

ただ、「言葉にする経験の積み重ね」は、あらゆる学習の土台になるというのは、本当のことだと感じています。

日記でも、親子の会話でも、なんでもいい。「今日どうだった?」に対して「べつに」で終わらせず、「どんなことがあったの?」「そのとき、どう思ったの?」と一言だけ深く聞いてみる。それだけで、子どもの中に言語化の種が育っていきます。

「答えを教える」ことより、「考えを引き出す」ことのほうが、長い目で見たときに子どもの力になる。彼との2年間は、そのことを改めて教えてくれました。

まとめ

塾なし・勉強指導なし。それでも中3の今、学力上位をキープし、部活でリーダーを担うようになった彼の成長の背景にあったのは、「言語化」の習慣でした。

経験を言葉にする。感情に名前をつける。「なんとなく」を「つまり〇〇だ」に変えていく。その積み重ねが、語彙力・読解力・まとめる力・伝える力を育て、気づけば学力にも人間力にも影響していました。

「何か特別なことをしなければ」と思うより、「日常の経験を言葉にする機会を増やす」こと。それが、遠回りに見えて、じつは一番の近道なのかもしれません。

AIがテーマから問題を作る時代に——それでも「単元別500本」を積み上げてきた理由【公認アンバサダー第6回】

[ZEP QUIZ公認アンバサダー 連載・第6回] 「500本も作るのは、大変では?」

連載を読んでいる方から、この質問をよくいただきます。

正直に言うと、500本は大変でした。実は参加していたプロジェクトで当初の予定が崩れたり、他の担当者が体調を壊されて、、、という事情が私にきただけなのです(笑)1問ずつ考えて、選択肢を考えて、引っかかりやすいミスを想定した誤答を用意して——当初は20問のクイズ1本作るのに1時間近くかかっていた時期もありました。それでも続けたのは、「授業が終わったその瞬間に渡せる1本があるかどうか」で、子どもの定着が変わると実感していたからです。

ZEP QUIZにはAI機能があり、テーマと難易度を入力するだけで、問題・選択肢・模範解答をAIが自動で生成してくれます。さらにPDFや教材ファイルを読み込ませて、その内容から問題を作ることもできます。

「500本、大変だったんじゃないですか?」という質問の前提が、もう変わっているのです。第6回は、単元別に積み上げてきた理由と、AI機能でどう変わったかをお伝えします。


AI機能で何が変わったか

① テーマを入れるだけで問題が出来上がる

「円の面積 小学6年 標準」と入力すると、AIが問題文・選択肢・模範解答を自動で作成します。生成されたものを確認して、必要なら文言を調整するだけ。以前は1本に1時間かかっていたものが、10分以内に収まるようになりました。

難易度も「やさしい/標準/むずかしい」から選べるため、同じ単元でも「最初の授業用」と「テスト直前の仕上げ用」を分けて作ることができます。

② PDFや教材ファイルから問題を作れる

授業で使っているプリントのPDF、教科書の補助教材データを読み込ませると、その内容を基に問題を生成してくれます。「自分が作ったプリントをそのままクイズにする」という感覚です。

これが特に便利なのは、学校の進度に合わせて教材を変えている先生です。市販のワークではなく、自分で作ったプリントをそのまま使える——これはAI機能が来るまで、実現できなかったことです。

③ フリー素材の画像をその場で貼り付けられる

図形問題などで画像が必要なとき、以前は自分で画像を用意する必要がありました。今はAIのバージョンアップにより、フリー素材の画像をその場で検索して貼り付けられます。

YouTubeリンクも貼り付け可能です。「動画を見てから答える」という形式のクイズも作れるため、理科の実験動画・社会の地図・英語のリスニングと組み合わせた問題が作れます。教科の幅が一気に広がりました。

④ 公開クイズをコピーして自分用にアレンジできる

他の先生が公開しているクイズを「コピー&編集」して、自分のクラスに合わせて調整することもできます。ゼロから作る必要がなく、既存のクイズを土台にして独自問題を1〜2問追加するだけで、オリジナルクイズが完成します。


それでも「単元に1本」にこだわる理由

AI機能で問題が楽に作れるようになっても、「単元ごとに1本」という方針は変えていません。

算数・数学は、単元が変わると解き方の型も用語も変わります。「今日の授業の振り返りクイズ」は、今日やった単元に完全に対応していなければ意味がありません。

たとえば「比例・反比例」を学んだ直後に、「関数・方程式・角度」の問題が混じったクイズを渡されたとき、子どもはどう感じるか。「今日やっていないことが出てきた」と感じた瞬間、クイズへの信頼が下がります。それまでのゲーム感覚が、一気にテスト感覚に変わってしまうのです。

逆に、今日の単元にだけ絞ったクイズであれば、「今日習ったことが全部出る」という安心感で子どもが取り組めます。正解したときの「わかった!」が、今日の授業と直結します。

単元ごとに1本。それだけで、振り返りの質が変わります。

「今日の授業はこの単元だった」という対応が明確なほど、子どもも「今日のあれの復習だ」と自然に結びつけてくれます。保護者が「今日何やったの?」と聞いたときに、子どもが「クイズやった!円の面積!」と答えられる——そういう状態が理想です。


実際に公開しているクイズの例

現在、まなぶてらす たくと先生名義で500本以上公開しています。学年・教科別に整理しているので、単元名で検索するとすぐ見つかります。

小学6年 算数(一部) - 円の面積の公式と計算 - 円の面積の応用(影をつけた部分) - 拡大図・縮図の作図 - 線対称・点対称の性質と見分け方 - 比例・反比例の式と表の対応 - 角柱・円柱の体積と表面積

中学1〜3年 数学(一部) - 正負の数の計算(加法・減法・乗除) - 文字式の計算と代入 - 方程式の解き方と文章題 - 連立方程式・2次方程式 - 図形の合同・相似の証明 - 三平方の定理の基本と応用

英語・理科・社会も対応 算数・数学以外にも、中学英語(文法別)、理科(各分野)、社会(歴史・地理・公民)のクイズも順次追加しています。

ZEP QUIZの検索欄で「まなぶてらす たくと先生」と入力すると、全クイズが一覧できます。「どんなものか見てから始めたい」という方は、ぜひ参考にしてみてください。

たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧


「作ってみたい」と思ったら、今すぐ始められる

AI機能があるので、最初の1本は今すぐ作れます。

  1. ZEP QUIZ公式サイト(日本語)でアカウントを作成(無料)
  2. 「クイズを作る」からAI生成を選択
  3. 今週の授業の単元と難易度を入力(例:「分数のわり算 小学6年 やさしい」)
  4. 生成された問題を確認・調整して完成
  5. 公開設定にして、子どもにリンクを送る

これだけです。「テーマを入力するだけで問題が出来上がる」という体験をすると、「もう1本作ってみようかな」という気持ちが自然に出てきます。最初の1本が作れると、「次の単元も作っておこう」というサイクルが始まります。

最初は5本でも10本でも、授業でよく使う単元から始めれば十分です。私自身も最初の100本まではゆっくりでしたが、AI機能が加わったあとは一気にペースが上がりました。


保護者へ——「この単元、家で復習させたい」と思ったら

学校や塾で習った単元名(例:円の面積、比例・反比例)を、ZEP QUIZのクイズ一覧の検索欄に入れれば、該当する公開クイズが出てきます。そのリンクを子どもに渡せば、その単元に絞った復習が家でできます。

送迎なし。印刷なし。リンク1本。それだけでテスト前の「この単元だけやり直したい」という場面にも対応できます。

「何から手をつければいいかわからない」という状況でも、単元名で検索→出てきたクイズを渡す、という2ステップで動き出せます。子どもが自分でスマートフォンから始められるので、保護者が横について教える必要もありません。


「ちょうどいい1本」が、手元にある状態に

500本を積み上げてきた理由を一言で言えば、「授業の直後に、ちょうどいい1本を渡せる状態にしておきたかったから」です。

先生が授業の流れを止めずに「このリンク」と渡せる。子どもがゲームのようにマップを進みながら解く。その場で正誤がわかる。——この流れが自然に起きるには、「ちょうどいい1本」がすでにあることが前提になります。

AI機能のおかげで、その前提を作るコストがずいぶん下がりました。「まず授業をやって、その直後に渡す」という流れを崩さずに、準備が整う。先生方にも「作ってみたいな」と思っていただければ嬉しいです。

次回は、オンライン授業の「つなぎの5分」でZEP QUIZを使う話をします。


参照・リンク - ZEP QUIZ 公式サイト(日本語) - ZEP QUIZ クイズ一覧 - たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧(単元別クイズ500本以上) - ZEP QUIZ ご利用ガイド


"勉強しなさい"と言わなくなったら、子どもが動き出した——オンライン指導の現場から

毎日のように「勉強しなさい」と声をかけているのに、ちっとも変わらない。

そんなご相談をよくいただきます。じつは私自身、指導を始めた頃は生徒に同じような言葉をかけていました。「もっとやらないと」「テストが近いよ」……。でも気づけば、生徒の表情は硬くなるばかりで、状況はほとんど変わっていませんでした。

今日は、その経験から気づいたことを正直に書いてみようと思います。

「やる気がない」は性格ではなく、状態の話

「うちの子、全然やる気がなくて」と言われるとき、それは性格の問題ではないことがほとんどです。

何かによって「やる気をなくしている状態」にある——というのが実態に近い。

指導の現場で繰り返し見てきたのは、こんなパターンです。

  • どこから手をつければいいか分からなくて、止まっている
  • 「どうせやっても変わらない」という諦め感が積み重なっている
  • 頑張っても誰にも気づかれない、褒められない

どれも意志の問題ではないんですよね。環境や経験が積み上げた「できない感」です。

オンラインの画面越しに見えた、小さな変化

対面の授業では気づきにくいことも、オンラインだと画面越しに表情が正面から見えます。

「この問題、解けたね」とひとこと伝えたときの、ちょっと照れたような顔。 「先週、問題集を少しだけやってみました」と話してくれたときの、どこか誇らしそうな口元。

そういう瞬間が、指導のなかでいちばん好きな場面かもしれません。

小さな「できた」が積み重なったとき、子どもは変わり始めます。

あるとき、指導を始めて3ヶ月ほどになる中学2年生の生徒が、ぽつりと言いました。「先生、最近なんか、勉強するのが嫌じゃなくなってきました」と。

その一言を聞いたとき、声かけを変えてよかった、と思いました。

具体的に何を変えたか

声かけを変えるのは、最初は少し勇気がいります。「甘くしたら、もっとやらなくなるんじゃないか」という不安があるから。

でも実際にやってみると、逆でした。

私がやめたこと・変えたことを書いておきます。

「何をやっていなかったか」を聞くのをやめた →「今週、少しでもやれたことある?」に変えた

「ここまで終わらせないと」という言い方をやめた →「今日この1問、一緒にやってみよう」に変えた

「なんでできないの」は完全にやめた →「どこが難しかった?一緒に考えよう」に変えた

変化が出るまで、数週間かかることもあります。でも「なんとなく問題集を開いてみた」と話してくれる生徒が出てくる。強制されたわけではなく、「ちょっとやってみようかな」という気持ちで。

そういう「ちょっと」を、全力で受け取るようにしています。

保護者のみなさんへ

お子さんが「勉強しない」ように見えるとき、サボっているわけでも意地悪をしているわけでもないことがほとんどです。

「自分にはできないかも」「やっても無駄かも」という気持ちが、どこかで積み重なっているだけのことが多い。

「勉強しなさい」という言葉は、届いていないのではなく、すでに傷ついた心には逆に刺さってしまうことがあります。

まず、小さな「できた」を一緒に喜んでみてください。テストで1問多く解けたとか、今日だけ教科書を開いたとか、そういう話でいい。

親が喜んでくれると、子どもはまたやってみようと思う。そのくり返しが、じわじわと積み上がっていきます。


ネット塾たくとでは、なかなか勉強に向かえないお子さんや、保護者の方の悩みにも一緒に向き合っています。まずはご相談だけでも、お気軽にどうぞ。

「このリンク、やってみて」で子どもが動いた——保護者がZEP QUIZを渡すときの話【公認アンバサダー第5回】

「ゲームはするのに、勉強はなかなか進まなくて……」

保護者面談でこの言葉が出ると、毎回こうお伝えするようにしています。

「じゃあ、ゲームみたいに見えるもので勉強させてみませんか」

渡すのはZEP QUIZのリンク1本です。LINEで「このリンク、やってみて」と送るだけ。しばらくすると「全問正解した!」という返信が来ることが多いです。

保護者から「こんなに簡単に解かせられると思わなかった」という声をいただくたびに、届け方の重要さを感じます。第5回は、保護者がZEP QUIZを子どもに渡すときの具体的な方法をお伝えします。

「ゲームみたい」でいい。それが一番の入り口

ZEP QUIZは、アバターがマップを進みながら問題を解く形式です。脱出ゲームのような感覚があります。

「勉強しなさい」という声かけで動かない子が、「このゲームやってみない?」で動くことがあります。その理由はシンプルで、「ゲーム」として受け取られた瞬間に、心のハードルが下がるからです。

解かせたいという気持ちはそのままでいいのです。届け方を「ゲームに近づける」だけで、子どもとのやりとりが変わります。

「勉強」と言わずに渡してみてください。「このゲームのリンク、今日1本だけやってみて」——それだけで十分です。


渡し方3つ——今日からできる具体的な方法

① LINEやメッセージでリンクを送る

ZEP QUIZのクイズ詳細ページや共有ボタンから取得したURLを、LINEで送ります。「このリンク、開いて解いてみて」と一言添えるだけ。ログイン不要なので、子どもはリンクをタップすればその場でクイズに入れます。

「送ったその日の夜に解いていた」という保護者からの報告は珍しくありません。

② QRコードを印刷して貼っておく

共有画面に表示されるQRコードを印刷して、冷蔵庫や子ども部屋の机の近くに貼っておく方法もあります。「このQR、今週1回はやっておいて」と伝えるだけで、子どもが自分で読み取って取り組めます。

端末が1台しかない家庭でも、このやり方なら渡しやすいです。

③ 一緒に1本解いてみる

最初は保護者と一緒に画面をのぞき込みます。「どっちだろう?」「正解した!」を一緒に経験すると、子どもが「もう1問やりたい」「次のクイズもやりたい」と言い出すことがあります。

「一緒にやったあと、次の日に一人でやっていた」という話を、何度も聞いてきました。最初の1本を一緒に解く——それが一番続く入り口だと感じています。

どのクイズを選べばいいか

「何を選べばいいかわからない」という保護者の方は多いです。答えはシンプルです。

ZEP QUIZ公式サイト(日本語)からクイズ一覧に入り、お子さんの学年や苦手な単元で検索するだけです。「小学6年」「円の面積」と入力すれば、該当するクイズが並びます。

選び方に迷ったら、「まなぶてらす たくと先生」で検索してください。小学算数を中心に単元別クイズが500本以上ありますので、「今の単元に近そうな1本」を選んで渡せます。

たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧

先生方へ——保護者にリンクを渡してもらう連携

授業や連絡事項で「今週の復習用に、このZEP QUIZのリンクをお渡しします。おうちで1回、解いてみてもらえると定着しやすいです」と伝えると、保護者も「これなら渡せる」と感じてもらいやすくなります。

プリントを印刷して配布する必要がなく、QRコードや短縮URLをメッセージで送るだけです。宿題の一形態として、リンクを保護者に共有する運用にすると、家庭での復習と授業がつながります。


「解かせてみたい」を、今日の一歩に

保護者がZEP QUIZを子どもに渡すのに、難しい操作は何もありません。

リンクを送る。QRを貼る。一緒に解く。この3つから、今日できそうなものを1つ選んでやってみてください。

お子さんが「全問正解した!」と言ってきたとき——その反応が、次の日にまた渡したくなる理由になります。


参照・リンク - ZEP QUIZ 公式サイト(日本語) - たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧 - ZEP QUIZ ご利用ガイド(共有方法)

【中学生の勉強法】成績が上がる子だけがやっている5つの習慣|学術データと現場事例で検証

中学生の55%が「上手な勉強のやり方が分からない」と答えています。

これはベネッセ教育総合研究所が全国5,000組以上の親子を対象に行った調査で出た数字です。 つまり、クラスの半分以上の子が、正しい方向を知らないまま毎日机に向かっているということなんですよね。

「毎日2時間勉強しているのに、なぜ点数が上がらないんだろう?」

そう感じたことのある中学生や保護者の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。 国内外の学術研究と、現場で実際に起きた事例をもとに、今日から変えられる勉強法をお伝えします。

中学生が夜に机で勉強している様子のイラスト

なぜ「勉強してるのに成績が上がらない」が起きる?中学生の55%が抱える本当の悩み

文部科学省と国立教育政策研究所が毎年行っている「全国学力・学習状況調査」(令和6年度)によると、中学3年生の平日の学校外学習時間は、「1時間以上2時間未満」が最多(32.5%)でした。

量としては、決して少なくありません。

それでもベネッセの調査では55%の中学生が「やり方が分からない」と言っています。 この矛盾が意味することは一つ、「勉強時間の多さ」ではなく「勉強方法の選択ミス」が問題だということです。

才能の問題でも、頭の良し悪しの問題でも、もちろんありません。 正しい情報を知っているかどうかだけの差です。

では、その「正しい方法」とは何なのか。世界の研究が出した答えを見ていきます。

成績が伸びる中学生がやっている学習法ベスト2|世界の研究が出した答え

アメリカの認知心理学者たちが2013年に発表した大規模なメタ分析(Dunlosky et al.)では、10種類の学習法をその効果で比較しました。

その結果、学力向上への寄与度が最大級と判定されたのは次の2つだけでした。

1. 練習テスト(アクティブリコール)

「教科書を読み返す」のではなく、「教科書を閉じて思い出す」勉強法です。 赤シートで答えを隠して書き出す、白紙に今日習ったことを書く——これがまさに「練習テスト」です。

「見て覚える」ではなく「思い出す」という行為そのものが、記憶を強固に定着させます。

2. 分散学習(スペーシング効果)

「今日習ったことを今日だけ集中してやる」より、「3〜4日後にもう一度解き直す」ほうが圧倒的に記憶に残ります。

2021年に発表されたDonoghue & Hattieの研究では、24万人近くのデータを分析した結果、分散学習の効果量(学力向上への寄与度)は「最高クラス」と評価されています。

アクティブリコールと分散学習を比較した図解イラスト

一方、効果が低いと判定された学習法も明記されています。

  • ハイライト・マーカーを引く
  • 教科書を読み返す(再読)
  • 授業内容をまとめ直す(要約・ノートまとめ)

多くの中学生が毎日やっていることが、実は科学的にはほとんど効かないとされているんです。 また、ベネッセの調査でも、成績上位の生徒は「解き方・考え方をきちんと確かめる」行動が、下位の生徒より21.4ポイントも多いという結果が出ています。

次の章では、なぜ真面目な子ほどこの事実を知らずに罠にはまるのかを見ていきます。

【要注意】真面目な子ほどハマる5つの落とし穴|元教師と現場の失敗事例から

頑張っているのに成績が上がらない——その原因は、次の5つのどれかであることがほとんどです。

落とし穴① ノートをきれいにまとめる

教科書の内容を丁寧にノートに写し直す作業は、勉強している「気分」になれます。 ところが前述の通り、脳はアウトプット(思い出す)段階でしか情報を定着させません。

書き写すだけでは「インプット」の繰り返しにすぎず、テスト本番で「あれ、覚えていたのに出てこない」という事態が起きます。

落とし穴② 塾に通っているから大丈夫という安心感

塾に通い始めた途端に、自宅での学習時間がゼロになるケースは現場では珍しくありません。

ある保護者からは「週2〜3回塾に通わせているのに、1学期が450点だった定期テストが、2学期に350点、3学期には295点まで落ちた」という相談が実際に来ています。 塾に行ったことによる「安心感」が、家庭学習を消してしまったのです。

塾はあくまでサポート。家庭学習の習慣は別で確保する必要があります。

落とし穴③ 問題集をたくさんこなす

「1冊終わったら次の問題集へ」を繰り返す生徒によく起こるのが、答え合わせをしないまま次に進む習慣です。 結果として、間違えた問題が一度も解き直されないまま放置されます。

個別指導の現場で実際にあった事例では、4種類の教材を同時進行していた生徒が数学の成績を下げ続け、教材を「学校の問題集1冊」に絞ったところ次のテストから改善したというケースがありました。

1冊を3周するほうが、3冊を1周するより圧倒的に力がつきます。

落とし穴④ 定期テストで80点を取って安心する

定期テストの点数が良くても、実力テストになると40点台に落ちてしまう——これは中学校の現場では頻繁に観察される現象です。

定期テストは「テスト範囲が指定された短期暗記」で乗り切れますが、実力テストは本質的な理解が問われます。 定期テストの点数は、「理解できているか」の指標にはなりません

落とし穴⑤ 夏休みに塾漬けにすれば秋から伸びる

「夏に頑張ったのに9月のテストで全然変わらなかった」という声は毎年聞かれます。

実は、勉強の成果が成績として現れるまでには、2〜3ヶ月かかると言われています。 夏の努力は、秋に結果として出るのではなく、冬から入試にかけて効いてきます。 また、1日に詰め込みすぎた学習は記憶の定着を阻害することも研究で示されています。

真面目な中学生がハマりやすい5つの勉強の落とし穴を示したイラスト

落とし穴が見えたところで、次は「じゃあ具体的に何をすればいいか」の5ステップに進みます。

今日からできる勉強法5ステップ|部活と両立する平日1時間プラン

中学生の多くは部活で18時以降に帰宅します。 夕飯・入浴を終えると、自由に使える時間は1〜1.5時間ほど。 その限られた時間で最大限の効果を出すための5ステップです。

ステップ1|当日復習15分(アクティブリコール)

帰宅してまずやること——それは教科書を閉じて、今日習ったことを白紙に書き出すことです。

「授業でやったこと、何を習った?」と自分に問いかけながら書く。 思い出せなくてもOK。書き終えたらノートと照合して抜けを確認します。 これが「練習テスト」の入門版です。

ステップ2|問題集30分・1冊3周ルール

新しい問題集を買い足さないでください。 今手元にある1冊を3回繰り返すことを目標にします。

1周目:解いて丸つけ。×だった問題に印をつける。 2周目:×の問題だけ解き直す。 3周目:もう一度全体を確認する。

ステップ3|3〜4日後の再確認10分(分散学習)

ステップ2で解けなかった問題を3〜4日後にもう一度解きます。 この「間を空ける」作業が、短期記憶を長期記憶に変える核心です。

毎日新しいことを入れるより、以前やったことを思い出す時間のほうが、成績向上に直結します。

ステップ4|寝る前5分の暗記

英単語・漢字・歴史の人名など、純粋な暗記系は寝る直前が最も効率的です。 睡眠中に記憶が整理・定着される仕組みを活用します。

ステップ5|毎日同じ時間に座る

NIERの4年間の追跡調査でも「毎日同じ時間に学習する習慣」が学力スコアと強く相関することが繰り返し確認されています。

やる気が出てから始めるのではなく、座ることを先に決める。 これが習慣化の最大のコツです。

平日タイムテーブル例(19:30〜20:30)

時間 やること
19:30〜19:45 当日復習(白紙に書き出し)15分
19:45〜20:15 問題集1冊3周ルール 30分
20:15〜20:25 3〜4日前の分を再確認 10分
就寝前5分 英単語・漢字の暗記

平日19:30〜20:30の勉強タイムライン図解

中学生本人向けの5ステップが見えたところで、次は保護者の関わり方を見ていきます。

【保護者向け】口出ししていい?管理しすぎが逆効果になる3つの理由

子どもの成績が上がらないと、どうしても口を出したくなる気持ちはよくわかります。 ただ、研究と現場の事例が示しているのは、「管理を増やすほど、子どもの自律性は低下する」という事実です。

理由1:「勉強しなさい」は内発的動機を壊す

親から「勉強しなさい」と言われた瞬間に、子どもの中で「やらされる感」が生まれます。 PMCに掲載された研究(PMC9883818)では、「親から自律性を支援された子ほど内発的な学習意欲が高くなる」という結果が出ています。 逆に、管理・コントロールを受けた子ほど、「親がいないと動けない」依存性が増す傾向があります。

理由2:スケジュールを詰め込みすぎると自己嫌悪を生む

「2週間前から詳細な計画を立てたのに、詰め込みすぎて達成できず、本人のプレッシャーになってしまった」という保護者の声があります。 計画倒れは単なる失敗ではなく、「どうせ自分はできない」という自己嫌悪につながることがあります。

スケジュールは子ども自身が立てる練習をさせること。失敗も成長の一部です。

理由3:管理を手放したとき、子どもは動き出す

「口うるさく言うのをやめたところ、1ヶ月ほどして自分から勉強に取り組む様子が見られ、1年後には学年上位になった」という中2の男の子の事例があります(東洋経済)。

これは特別なケースではなく、現場で繰り返し見られるパターンです。

保護者ができる「やっていいこと」3つ

  1. スマホ・テレビが視界に入らない場所をつくる — 「スマホを禁止」ではなく、物理的に見えない環境を整える
  2. テスト後の振り返りだけ一緒にやる — 結果を責めず「何が原因だと思う?」と問いかける
  3. やり方の工夫を褒める — 「100点取れた」ではなく「3〜4日後に解き直せていたね」と声かけする

最後に、テスト後の振り返り4ステップを見ていきます。ここが一番差がつく部分なんですよね。

テスト後3日でやる「振り返り4ステップ」|次のテストで20点上げる人の共通点

SERP上位にある勉強法記事のほとんどが、テスト「前」の対策を書いています。 しかし、成績が上がり続ける子がやっているのは、テスト「後」の振り返りです。

ベネッセの調査でも、成績上位の生徒は「解き方・考え方を確かめる」行動が下位より21.4ポイント多い。 つまり、テスト後の行動が次の結果を決めているのです。

ステップ1:間違いを4タイプに分類する

  • ケアレスミス型 — 解き方は分かっていたが書き間違えた
  • 知識不足型 — 暗記が抜けていて答えられなかった
  • 理解不足型 — そもそも仕組みが分かっていなかった
  • 時間不足型 — 解ける問題だったが時間が足りなかった

ステップ2:タイプ別の処方箋を選ぶ

タイプ 処方箋
ケアレスミス 見直し手順を決める(最後の5分は見直し専用にする)
知識不足 抜けた単語・年号・公式を暗記ノートに追加して再暗記
理解不足 教科書の該当ページに戻り、「人に説明できるか」を確認
時間不足 制限時間付きで同類の問題を繰り返し練習する

ステップ3:「最重要1問」だけを選ぶ

間違えた全問題を一気にやり直そうとすると続きません。 「この1問だけは3ヶ月後にも絶対に解ける」という最重要問題を1問だけ選びます。

ステップ4:選んだ1問を3ヶ月で3回解く

3日後・2週間後・1ヶ月後のタイミングで解き直す。 これが分散学習を組み合わせた、最もシンプルな「次のテストへの対策」です。

テスト後の振り返り4ステップのフローチャート図解

ここまで読んで「1人でやり切るのは大変そう」と感じたら、伴走者を探すのも一つの選択肢です。

ネット塾たくとは、中学生1人ひとりに合わせた勉強法の「処方箋」を一緒に作るオンライン個別指導です。 「何が分からないか分からない」という状態から始めることができます。 気になった方は「ネット塾たくと」で検索してみてください。

まとめ

  • 中学生の55%は「やり方が分からない」だけ。才能の問題ではありません
  • 効くのはアクティブリコール(思い出す)と分散学習(間を空けて繰り返す)の2つ
  • ノートまとめ・問題集コレクション・塾通い安心感は、成績が伸びない典型パターン
  • 保護者は「環境整備」だけで十分。管理を手放したとき、子どもは自走し始めます
  • テスト後の4ステップ振り返りが、次のテストの20点を生む

今日の帰宅後15分だけ、教科書を閉じて今日習ったことを白紙に書き出してみてください。 それが、成績が変わる第一歩です。


参考資料 - ベネッセ教育総合研究所「小中学生の学びに関する実態調査」(2014) - 国立教育政策研究所「令和6年度 全国学力・学習状況調査」 - Dunlosky et al. (2013) "Improving Students' Learning With Effective Learning Techniques" - Donoghue & Hattie (2021) "A Meta-Analysis of Ten Learning Techniques", Frontiers in Education - PMC9883818「Parental Autonomy Support and Intrinsic Motivation」

定期テストで点数が下がった…塾の先生から見た「4つの原因」と挽回の考え方

こんにちは。

「前より点数が下がった…どうしたんだろう」「本人に聞いてもよく分からなくて」——そんなご連絡を、保護者の方からいただくことがあるんですよね。中学2年・高校2年のこの時期は、特によくあることなんです。今日は、塾で見てきた経験から、定期テストで点数が下がる「よくある4つの原因」と、そこからどう挽回するかについてお話しさせてください。

塾で見てきた「点数が下がる」よくある4つの原因

1つ目は、テスト範囲が広くなっているのに、勉強の仕方が変わっていないことです。

中学1年・高校1年のころは、テスト範囲が比較的狭く、直前に集中して詰め込めばある程度点数が取れた、ということが多いんですよね。ところが、中学2年・高校2年になると、内容の難度が上がるうえ、範囲も広くなってきます。それまでと同じ「直前だけ頑張る」やり方では、追いつかなくなっていくんです。

塾でも、「前回と同じように勉強したのに、点数が全然違う」と首をかしげる子に、よく出会います。本人は頑張っているつもりなんですが、やり方が内容の変化に追いついていない——そういうケースがとても多いんです。

2つ目は、暗記の「質」が落ちていることです。

試験勉強というと「覚える」というイメージがありますが、覚え方にも差があるんです。ただ目で追ってノートを読み返すだけの「ながら暗記」と、実際に問題を解いて自分で引き出せるかを確かめる「アウトプット型暗記」では、定着の深さがまったく違うんですよね。

30年近く指導してきて感じるのは、点数が下がり始めた子の多くが、暗記の量は増やしているのに、質が「読むだけ」になってしまっているということなんです。テストで問われる形式と、自分の勉強の形式がずれてしまっている。それが点数に出てくるんです。

3つ目は、「中だるみ」による集中力の低下です。

中学2年・高校2年は、受験まで少し距離があり、緊張感が続きにくい時期でもあるんですよね。入学したばかりの新鮮さも薄れ、部活や友人関係が忙しくなり、気づいたら勉強に向かう時間と集中が落ちていた——というパターンです。

本人に聞くと「やろうとは思っている」と言う子がほとんどなんですよね。やる気がないわけではなく、エンジンがかかりにくくなっている状態なんです。一方で、叱ったり焦らせたりすると、かえって机に向かいにくくなってしまうことも多くて、難しいところなんです。

4つ目は、苦手単元の「先送り」が積み重なっていることです。

中学2年・高校2年の内容は、1年生の学習と積み上がっているものがほとんどなんですよね。分数・文字式・関数、英語であれば文法の基礎など、前の単元が分からないまま次に進むと、どんどん授業についていけなくなっていきます。

塾でよく見る場面なんですが、テストで点数が下がった子の答案を一緒に見ていくと、「あ、ここは習ったはずなのに」という単元がいくつも出てくることがあるんです。本人も気づいていない抜け穴が、積み重なっているんですよね。

挽回のために大切にしていること

挽回できる、と感じているのは、原因がどれであっても、「今どこにつまずいているか」を本人が理解できたときなんです。原因が分からないまま「もっと頑張れ」と伝えても、どこをどう変えればいいか分からないので、空回りしてしまうことが多いんですよね。

まず大切にしているのは、直近のテストの答案を一枚一枚見直すことです。どの単元で落としているか、ケアレスミスか理解不足か、を一緒に確認していく。そのうえで、「次のテストまでにここを固める」という的を絞った作戦を立てます。全部をやり直そうとすると続かないので、優先度の高い単元から順番に手をつけるんです。

もう一つ大切にしているのは、「点数が戻ってきた」という体感を早めに作ることです。範囲を絞って小さな成功体験を積むと、勉強に向かう気持ちが少しずつ変わってくるんです。挽回というと一気に取り戻すイメージがあるかもしれませんが、一つの単元を確実に解けるようになる——そこから始めることが、案外、近道だと感じています。

保護者の方へ

お子さんの点数が下がると、心配して「なんで勉強しないの」と声をかけたくなりますよね。その気持ちは自然だと思うんです。ただ、本人もうまくいかない理由が自分でもよく分からないことが多いんですよね。責めるよりも、「一緒に原因を探そう」という雰囲気の方が、子どもが動き出しやすいんです。

まずは答案をそのままにせず、「どこで間違えたか」を一緒に眺めてみるだけでも違います。「なんで落としたんだろうね」と好奇心で関わる感じが、子どもには伝わるんですよね。「どうしてできないの」とは、少しトーンが違うんですよね。

定期テストの点数は、今の学習の状態を映す鏡です。下がったことよりも、「なぜ下がったか」を一緒に考えること——そこが挽回の入り口になると感じています。

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今日のお話は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


中1の初めての中間テスト、親が最初にやること3つ|5月のスタートで差がつく準備

中学校に入って 1 か月。授業が始まり、部活が始まり、ようやく生活が落ち着いてきた頃かと思います。ところがゴールデンウィークが明けたあたりから、保護者の方からこんな声をよく伺います。「初めての定期テスト、何をどう支えてあげればいいのか分からない」。実は、中 1 の最初の中間テストは、その後の学習姿勢を大きく左右する分岐点になりやすい時期です。本記事では、親が今やっておきたい 3 つの準備を、教育現場で見てきた具体例とともにお伝えします。

中1の最初のテストが「その後の自己評価」に影響する理由

小学校までのカラーテストと違い、中学校の定期テストは「範囲が広い」「時間配分が必要」「教科ごとに性格が違う」という三重のハードルがあります。さらに、初めての結果はお子さん自身の自己評価の「土台」になります。

ここで一度「自分は勉強ができない」「自分は文系だ」「自分は理系だ」というラベルを貼ってしまうと、その後の中 2・中 3 でも同じ評価を引きずってしまいやすいのです。逆に、最初のテストで「やってみたらできた」「準備すれば点が取れる」という小さな成功体験を積めると、その後の学習姿勢はずいぶん前向きになります。

ここで大切なのは、結果そのものよりも「準備のプロセスがうまく回ったかどうか」です。100 点を取らせる必要はありません。「自分なりに準備した」「次はここを直そうと自分で言える」状態に持っていくことが、最初の中間テストの本当のゴールだとお考えください。

そして、そのプロセスを 1 人で最適化できる中 1 はほとんどいません。小学校の宿題と違い、自分でスケジュールを立て、教科ごとに勉強法を切り替え、優先順位をつける作業は、大人でも難しい高度な仕事です。だからこそ、最初のテストだけは少しだけ親御さんが「足場」を作ってあげる価値があります。

ここからの 3 章で、具体的にやっていただきたい 3 つの準備をお伝えしていきます。どれもむずかしいことではありません。むしろ「親が勉強を教える」ことよりずっと大切な、土台づくりの部分のお話です。

親がやること① 範囲表を一緒に「見える化」する

中学校の定期テストは、テスト 1〜2 週間前に「テスト範囲表」または「学習計画表」が配布されます。この紙が、ご家庭の中で最も軽く扱われていることが、実は大きな機会損失になっています。

範囲表をお子さんがランドセルやリュックに突っ込んだまま、テスト当日まで開かない——これは、現場でいちばんよく見る光景です。お子さんからすれば「テスト勉強」というぼんやりした塊が、いつ・どこから手を付けたらいいのか分からないままになっています。

ここで親御さんにやっていただきたいのは、たったひとつ。範囲表を一緒に開いて、リビングや勉強机のよく見える場所に貼ることです。

おすすめは、5 月の卓上カレンダーをそばに置いて、教科ごとに違う色のふせんを貼っていくやり方です。たとえば国語はピンク、数学は青、英語は黄色、理科は緑、社会はオレンジ、というように決めてしまう。そして範囲表に書かれている内容を、テスト日から逆算して「この日はここまで」と分割していきます。

このとき、親御さんは「決める人」ではなく「一緒に並べる人」に徹してください。お子さんが「ここは部活の大会だから無理」「水曜日は塾」と言うのを聞きながら、一緒にふせんを動かしていきます。決定権はあくまでお子さん側に置く。これが、後で「やらされた勉強」にならないための小さな工夫です。

範囲が広くて分割しきれないときは、ふせんの数を半分に減らしてしまって構いません。完璧なスケジュールよりも、「自分は今日何をすればいいか」が一目で分かる状態のほうが、中 1 のお子さんには 10 倍効きます。

範囲表は「貼って終わり」ではなく、できたらふせんを 1 枚ずつはがしていきます。剥がした枚数だけ目に見える達成感が積み重なるので、テスト勉強の途中で心が折れるリスクが下がります。

親がやること② 「勉強しなさい」を封印し、環境と時間を整える

中 1 のお子さんがいるご家庭で、もっとも多くのエネルギーが消費されているのが、「勉強しなさい」を巡るやり取りです。

親御さんは心配からつい口に出してしまい、お子さんは反発してさらに机に向かわなくなる。この消耗戦は、テスト前 2 週間のもっとも貴重な時間と気力を、双方から削っていきます。テスト準備のためにも、ご家庭の空気のためにも、「勉強しなさい」だけは一度封印してみてください。

代わりにやっていただきたいのは、環境と時間の整え方です。「させる」ではなく「自然と勉強に入りやすい状態を作る」という方向に、お父さんお母さんのエネルギーを向け替えるイメージです。

具体的にはこの 3 点です。

ひとつめは、机の上に「今日やる教科の道具だけ」を置けるようにすること。中 1 のお子さんは、全教科を机に並べると圧倒されて手が止まります。テスト勉強の前に、「今日はこの教科とこの教科」と一緒に決めて、それ以外のものは脇に寄せておく。机が片付くだけで、着手障壁は驚くほど下がります。

ふたつめは、毎日同じ時間帯に「家族全員が静かになる時間」を 30 分でも作ること。テレビを消し、スマホをいったん遠ざけ、お父さんお母さんも本や仕事を持ち込んで「同じ机ではないけれど、同じ家で集中している」状態をつくります。中 1 のお子さんにとって、ひとりで机に向かうことは想像以上に孤独です。同じ空気の中で集中している大人の姿は、思っているよりずっと強い支えになります。

みっつめは、就寝時間を「テスト前だから遅くする」のではなく、「テスト前だからこそ早くする」と決めてしまうこと。睡眠時間を削った勉強は、翌日の授業を聞く力を確実に奪います。中 1 の体力では、夜更かしの代償が大きすぎるのです。

「勉強しなさい」を封印して、その分を「環境と時間の設計」に回す。これだけで、テスト前のご家庭の温度はずいぶん変わります。

なお、よく「うちの子は親が言わないと本当に何もしないんです」というご相談を受けます。ここで踏ん張っていただきたいのは、「言って動かす」を続けるかぎり、お子さんは「自分から動く」体験を積めないということです。テスト 1 回ぶんだけ、勇気を出して「言わずに待つ」を試してみてください。最初の 3 日はおそらく動きません。けれど、4 日目あたりから、自分でカレンダーに目をやる姿が見え始めます。中 1 のお子さんは、私たち大人が思っているよりずっと早く、自分のペースを見つけられます。

それでも本当に動かないとき、責めるのではなく「困っていることはある?」と一言だけ尋ねてみてください。やる気の問題ではなく、「どこから手を付けたらいいか分からない」という具体的な詰まりがほとんどです。範囲表に一緒に戻って、ふせんを 1 枚動かすところからやり直せば、たいていの場合は再起動できます。

親がやること③ 点数より「振り返り会議」を予約しておく

3 つめの準備は、少し意外かもしれません。テストが始まる前に、テスト後の「振り返り会議」を予約しておくことです。

これは「テストが返ってきたら、いつ、どこで、どんな話をするか」を、テスト前のうちに親子で決めてしまう作業のことです。たとえば「最後の答案が返ってきた週末の夕食後に、10 分だけ二人で話そう」と決めておく。場所はリビングのテーブル、お茶を入れる、紙とペンを用意する。これくらい具体的に決めてしまいます。

なぜわざわざ予約するのか。それは、テストが返ってきた直後の親御さんは、点数を見た瞬間の感情に流されやすいからです。喜びにせよ落胆にせよ、その場の空気で発した言葉は、中 1 のお子さんの心にとても深く残ります。

「予約された振り返り会議」を設けると、親御さんはテストが返ってきた瞬間に評価を口にする必要がなくなります。「会議の場で一緒に見ようね」と言える。これだけで、感情と評価の間に少しの余白が生まれます。

会議のときに話すべきは、「点数」ではなく「準備のプロセス」です。たとえば次のような順番で聞いてみてください。

まずは「やってみてどうだった?」というオープンな質問から入ります。お子さんの主観を先に出させるのがコツです。次に「準備の段階で、うまくいったところは?」と、できたところから尋ねます。最後に「次に直すとしたら、どこ?」と、改善点をお子さん自身に言わせる。順番が逆になるとお説教の時間に変わってしまうので、必ずこの順番でやってみてください。

10 分で終わって構いません。むしろ 10 分で切り上げるくらいが、お子さんの中に「次もまた話したい」という気持ちを残せます。「点数を起点にしないテスト後の対話」を体験できる中 1 は、その後ぐっと学習姿勢が前向きになっていきます。

やってはいけない3つのこと

ここまでは「やってほしいこと」をお話ししてきました。逆に、テスト前後のご家庭で「やらないほうがいいこと」も 3 つだけ挙げておきます。どれも善意から起きやすいので、特に気をつけたいポイントです。

ひとつめは、テスト勉強中の「先回り採点」です。お子さんが解いたワークを横から覗き込んで、間違っているところを次々と指摘してしまう。これは熱心な親御さんほど陥りがちですが、中 1 の段階でこれをやると、お子さんの中に「自分で確認する」という習慣が育たなくなります。間違いに気づく作業は、お子さん自身がやる練習が必要です。親御さんは、お子さんが「ここ合ってる?」と聞いてきたときだけ答える、と決めてしまうのが安全です。

ふたつめは、ほかの子との比較です。「お友達は何点だったの?」「お兄ちゃんはこの時期もう塾でこれくらい解けてたよ」——こうした言葉は、本人を奮い立たせるどころか、自分の準備を素直に振り返る力を確実に奪います。比較するなら、比べる相手は「前回の自分」しかありません。今回が初めての中間テストなら、比べる相手すらまだ存在しません。それで構わないのです。

みっつめは、テスト後のご褒美を「即時化」しすぎることです。「90 点取ったら〇〇を買う」という約束は、短期的にはやる気が出るように見えますが、長期的には「ご褒美がないと勉強しない子」をつくる近道になります。どうしてもご褒美を設定したい場合は、「点数」ではなく「準備のプロセス」に対して設定するのがおすすめです。たとえば「決めたスケジュールを 7 日間続けられたら、家族で外食」というふうに、結果ではなく行動を讃える形にしてみてください。

加えて、もうひとつ気をつけたいのが、テスト前後のご家庭の話題のバランスです。テスト 2 週間前から当日までの間、家での会話がすべて勉強の話で埋まってしまうと、お子さんはテストそのものから逃げたくなります。意識して「テスト以外の話」を 1 日 1 回は入れてみてください。好きなマンガの話でも、晩ご飯のリクエストでも構いません。お子さんにとって家が「テストを管理される場所」ではなく「ふだん通りでいられる場所」であることが、結果的にいちばんの後押しになります。

5月〜中間テスト本番までの2週間タイムライン

ここまで読んでいただいた 3 つの準備を、実際の 2 週間に落とし込むと、こんなイメージになります。

テスト 2 週間前は、まず範囲表を一緒に開く週です。卓上カレンダーにふせんを貼り、いつ何をやるのかを「見える化」します。この週は、まだ深い問題演習には入りません。教科書とノートを範囲のところまで読み返して、「自分が分かっているところと、ぼんやりしているところ」を仕分けるのが中心です。生活面では、いつもの就寝時間を守ることを最優先にしてください。

テスト 1 週間前は、ふせんを 1 枚ずつ剥がしていく週です。学校で配られたワークや問題集を、自分の手で解いていきます。このとき、親御さんは横で答えを見るのではなく、お子さんが解き終わったあとに「ここの直しはどうする?」と一言だけ聞いてください。直し方を考えるのはお子さん自身です。生活面では、家族で「静かになる 30 分」を毎晩同じ時間に取りましょう。

テスト 3 日前から前日までは、新しい問題集に手を広げるのをやめ、すでに解いた範囲の「間違えた問題だけ」を見直す時期です。中 1 のお子さんは、ここで知らない問題集に手を伸ばすと不安が膨らんでしまいます。「自分が一度解いたもの」だけに戻る、と決めておくと心が落ち着きます。前日は、勉強時間を逆に短めにして、早めに寝る準備に入ってください。

テスト当日の朝は、お子さんがいつもどおりの朝食をとれるよう、いつもと同じ時間に起こすのがいちばんです。特別な激励の言葉は要りません。「行ってらっしゃい」と、ふだん通りに送り出す方が、ずっと力になります。

テストが終わって答案が返ってきた週末は、テスト前に予約しておいた「振り返り会議」の出番です。10 分でいいので、点数ではなく準備のプロセスを一緒に振り返ってください。

それでも不安なときに|ネット塾たくとの体験授業で相談できること

ここまで読んでくださった保護者の方の多くは、すでにお子さまのために動き出しています。とはいえ、家庭の中だけで全部を抱える必要はありません。

特に、次のいずれかに心当たりがあるご家庭では、第三者の伴走を一度だけ試してみる価値があります。

範囲表を一緒に貼っても、お子さんがふせんを動かそうとしない。机に向かう時間そのものが短く、5 月の生活リズムから立て直したい。テストの結果がどうあれ、対話を点数の話に着地させずに済むコツを、一度プロの講師に整理してほしい——こうしたご相談を、5 月のこの時期にとてもよくいただきます。

ネット塾たくとでは、初めての定期テストを控えた中 1 のお子さま向けに、60 分の体験授業をご用意しています。授業の中身は、いきなり問題演習に入るのではなく、いまの範囲表を一緒に開いて、テストまでの 2 週間を一緒に設計するところから始まります。お子さんの「自分で決める力」を奪わない形で、講師が伴走の入り方をお見せします。

体験授業のあとに「うちはまだ塾は要らないかも」と判断されるご家庭も多くいらっしゃいます。それで構いません。むしろ、ご家庭の中だけでもう一段うまく回せそうだと感じていただけたなら、それが体験授業の本来のゴールです。塾に通うか通わないかではなく、「最初のテストを、お子さんの自信に変える準備ができているか」のほうがずっと大事だと、私たちは考えています。

体験のなかで、講師からは具体的に次のようなことをお伝えします。範囲表のどこから手を付けると効率がいいか、教科ごとの得意・不得意をどう見立てるか、お子さんの集中が切れやすい時間帯と、その時間に何を置くと机に戻りやすいか。1 回のお話で、ご家庭の中の「ぼんやりした不安」が「具体的な手順」に変わっていきます。

なお、本記事と同じタイミングで「[テスト直前、量より質——前日にやる 3 つのこと]」もブログで公開しています。お子さんが直前期に何をすべきかを、生徒目線でまとめた内容です。あわせてご覧いただくと、親御さんと生徒さん、双方の準備が立体的に見えてくるはずです。

中 1 の最初の中間テストは、結果ではなく「準備のプロセスをどう体験するか」が、その後の学習姿勢を決めていきます。本記事の 3 つの準備が、お子さまのスタートをやわらかく支える材料になれば嬉しいです。

体験授業のお申し込み・ご相談は、お問い合わせフォームよりお気軽にどうぞ。

「え、これも同じZEPなの?」——メタバース教室からクイズまで、世界観が続く話

[ZEP QUIZ公認アンバサダー 連載・第4回]

授業が終わって「今日の振り返りはこのリンクで」とチャットに貼ったとき、中学2年の男の子が言いました。

「え、ZEPでクイズも受けられるの?」

当たり前のようで、これが一番大事な反応だと思っています。「また別のアプリ入れるの?」ではなく、「同じZEPなの?」——この違いが、子どもの入り口の広さを決めます。

ZEPには「Metaverse(メタバース)」と「ZEP QUIZ」の2つのサービスがあります。授業や自習室で使っているメタバース空間と、クイズサービスは別立てです。ただ、同じZEP社のサービスであるため、世界観やデザインが近く、子どもにとって「知っている場所に来た」という感覚のまま、クイズのマップに入れます。第4回はそのことをお伝えします。


ZEPとZEP QUIZの関係

ZEP QUIZは、メタバースプラットフォーム「ZEP」が提供するクイズサービスです。2つは別のサービスですが、同じZEP社の世界観でつながっています。

すでにZEPでメタバース教室を運営している場合、子どもへの説明がシンプルになります。「あのZEPでクイズができるよ」それだけで伝わります。アプリを別途インストールする必要もなく、アカウントを新たに作る必要もありません(ZEP QUIZはログイン不要)。

保護者への説明も楽になります。「塾ではZEPで授業をして、振り返りはZEP QUIZのクイズで」と言うと、「ツールが増えた」ではなく「同じZEPの中でいろいろできるんだな」と受け取ってもらえます。


授業の流れの中で、どう案内するか

本時の説明が終わったあと、こう伝えるだけです。

「今日やった単元のクイズ、このリンクから解いてみて。終わったら退出してよい」

チャットにURLを貼るだけ。生徒はZEPの画面のまま、あるいは別タブでリンクを開いてZEP QUIZに入ります。ログイン不要なので、その場でスマホからでも参加できます。

5問から10問程度なら数分で終わり、終わった子から退出します。「誰が完了したか」を一言確認する程度でよいでしょう。

オンライン授業では「本時の説明が終わってから退出まで」の時間が生まれがちです。その5分にZEP QUIZを入れると、振り返りになり、「次の授業までにやっておく宿題」にもなります。「授業とクイズがセットになっている」という流れを、子どもも保護者も自然に受け取れます。


自習室に「今日のオススメ復習クイズ」を掲示する

ZEPの自習室を開放している時間帯に、「今日のオススメ復習クイズ」のリンクを掲示しておく使い方もあります。

自習に来た子が、勉強の合間に1本解く。同じZEPの「場」の中で、授業・自習・クイズがつながっているイメージです。

「掲示」といっても、ZEPの掲示板機能にリンクを貼るだけです。「今週の単元のクイズはこちら」と添えておけば、子どもが自分で選んでアクセスできます。


子どもが「やってみたい!」と言い出す瞬間

「え、これも同じZEPなの?」と言った男の子は、その後しばらくして「先生、このマップ全部クリアできたよ」と報告してきました。

リンクを渡したのは5分の振り返り用でしたが、家でもう一度解き直したというのです。

「授業でやった内容が、ゲームの形でもう一度出てきた」という体験が、自分から「もう一度やりたい」につながります。ZEPとZEP QUIZの世界観がつながっているからこそ、起きる反応だと感じています。


保護者の方へ——「何をしているか」が見えやすくなる

メタバースの教室で机を並べて授業をして、そのあとクイズで振り返りまでする——この流れを保護者に短く説明できると、「家にいながら、授業と復習がセットになっている」と理解してもらいやすくなります。

「今日のクイズやった?」と子どもに声をかけるときの材料にもなります。

ZEPをまだ使っていない方には、まずZEP QUIZ公式サイトのクイズ一覧から1本解いてみてください。触れてみれば、「なるほどこういうことか」とすぐにわかります。


今週から1本、授業の後に渡してみては

ZEPでメタバース授業をしている先生方には、今週から授業の振り返りにZEP QUIZのリンクを1本渡してみることをお勧めします。

子どもが「え、ZEPでクイズ?」と言いながら自分でリンクを開く——その反応が起きたとき、「ああ、これは続くな」と感じていただけると思います。

たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧には単元別クイズが500本以上あります。今週の授業の単元に合う1本を選んで渡すだけで、振り返りの形が出来上がります。

次回は、保護者がZEP QUIZを子どもに渡しやすい届け方の話をします。


参照・リンク - ZEP QUIZ 公式サイト(日本語) - ZEP QUIZ クイズ一覧 - たくと先生のZEP QUIZクイズ一覧 - ZEP QUIZ ご利用ガイド

定期テストの目標点、どう決めればいい?塾で聞いてきた「内申点から逆算する」という考え方

「先生、うちの子は定期テストで何点取ればいいですか?」

面談でよく聞かれる質問なんですよね。ストレートで、正直とても大事な質問だと思っています。でも毎回、ちょっと立ち止まって聞き返してしまうんです。「今、どの教科をどのくらい取っていますか?」と。

目標点というのは、実は空白の数字ではなくて、今いる場所から初めて意味が出てくるものなんです。30年近く子どもたちを見てきて、そのことを強く感じています。今日はその話を少し丁寧にお伝えできればと思います。

目標点を決める前に——内申点の仕組みをざっくり整理

まず前提として、「定期テストの点数」と「内申点」は、直接イコールではないことを押さえておきましょう。

内申点(調査書の評定)は、基本的に5段階で出されます。そしてその評定の構成は学校・教科によって違いますが、おおむね次のような要素で決まっています。

  • 定期テストの点数(知識・技能・思考力など)
  • 提出物・ノートの提出状況(主体的に学習に取り組む態度)
  • 授業態度・発言・グループ活動への参加
  • 小テスト・レポートなどの平常点

つまり定期テストだけで内申点が決まるわけではないんです。ただ、多くの学校では定期テストの比重が一番大きいのも事実。「5(最高評定)を取りたいなら、テストで何点必要か」という逆算は、受験を意識した時期にはとても有効な考え方になります。

「今の点数から逆算する」という考え方

塾での面談でよく使うアプローチをお話しします。

たとえばお子さんが数学で現在「3」の評定だとします。「4にしたい」と思ったとき、どう目標を立てるか。

まず確認するのは「今のテスト点数」です。仮に65点前後で安定しているとしたら、評定4のラインが70〜75点前後にあることが多い。そうすると、目標は「1回のテストで75点」ではなくて、「毎回70点台をキープする」という継続性の話になってくるんですね。

つまり、目標点を「一発で取りたい高い点数」に設定するのではなく、「今の自分が安定して取れるようになるライン」として考えることが重要なんです。

もう少し具体的に言うと:

  • 今50点台 → まず60点台を安定させることを目指す
  • 今60点台 → 70点前後を毎回取れる体制を整える
  • 今70点台 → 提出物・授業態度の見直しで「4→5」を狙う

こうすると、「80点取れ!」というざっくりした目標より、「あと8点、この単元をつぶせばいける」という具体的な作戦が立てやすくなるんですよね。

目標点は「ゴール」より「今日の一歩」に使う

受験学年の保護者の方からは「内申点を1上げるには、あと何点必要ですか」という質問もよく受けます。これは本当にいい質問で、計算できる部分もあります。

ただ、私が気になるのは「テスト当日だけに目が向いてしまうこと」なんです。

内申点を上げるためには、テストで点を取ることと並行して、提出物を毎回きっちり出すこと、授業中に積極的に手を挙げることなど、日々の積み重ねがあります。テスト2週間前から頑張って80点取っても、普段の提出物が半分しか出ていなければ評定は上がらない、ということも実際に起きています。

だから私は、目標点を設定するときに一緒に確認することがあります。

「この教科、最近提出物ちゃんと出てる?」
「授業で先生に指されたとき、ちゃんと答えられてる?」

定期テストの目標点は、テスト勉強のモチベーションを上げるためのものとして使いつつ、それと並行して「日常点をどう整えるか」を親子で話せるといい、と感じています。

目標点は「ゴール」ではなく、「今週やることを決めるためのものさし」として使うのが一番しっくりくるんですよね。

保護者の方へ

定期テストの前後、お子さんとどう話していますか?

「何点取ったの?」と結果を聞くのは自然なことなんですが、その一言でお子さんが萎縮してしまうこともあって。返ってきた点数が低かったとき、どう言葉をかけるかが、その後の勉強へのやる気に大きく影響するんですよね。

私が保護者の方にお勧めしているのは、点数の前に「今回どの範囲が難しかった?」「どの問題で詰まった?」と聞くことです。点数ではなく「何が分からなかったか」に目を向けると、子どもも防御的にならずに話しやすくなります。

そして「次は何点取れそう?」と目標を一緒に考えることで、親子の会話が責める場面ではなく、作戦会議の場になる。そういう関係性が、受験期に入ったときに本当に力を発揮するんです、と感じています。

点数だけを見るのではなく、「どこに向かっているのか」を一緒に確認する。それが、定期テストの目標点を使いこなすコツだと思っています。

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目標点や内申点の設定について、面談や体験授業でもお話ししています。まずは話を聞くだけでも構いません。お気軽にご連絡ください。

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今日のお話は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。