金曜日は、もともと人数が少ない日ですが、夏休みという期間も手伝って時間がまばらでした。あまりにもよいとは言えない勉強をして、先日ガッツリ叱られた生徒がやってきました。少しは反省したのかなと思い、様子を見守っていました。今回は、その時の模様とアドバイスについて紹介いたします。
動きがない背中
なんとなく塾への入出時の挨拶、姿勢をみていると、叱られないように意識をしていることは分かります。でも勉強はというと、再三にわたって指摘されている雑で効率が悪く、記憶に残らない方法に固執していることが分かります。調べ物をせず、途中式やメモ書きする様子のない背中からうかがえます。よくストレートネックや猫背などの姿勢についても話題になりますが、当事者にとっては、それが楽なのだそうです。勉強も同じです。自己流という名の効率が悪い勉強法を矯正することが、塾の仕事の一つです。
はっきり言って、この子がやめようとしない勉強の仕方は、進学や難関目指す子には一理もない勉強法でした。
答え聞いているの?それとも方法?
先日叱られた場合は、次回に何が何でも埋め合わせに質問しようとする生徒です。今日は質問がくる確信がありました。
そして背中を見る限り、「改善がない」質問だと予測がつきました。
「せんせい〜」ほらきた!
「このやつがわかりません」
「どれが、どう分からないか詳しく教えてくれないと、こっちも答え聞かれているようで説明できん。」
「この問題です。」問題を指さすのみで、結局あいまい。
「後ろからずっと見てたけど、問題をぼーと見てるだけで、なんも調べてないのに、わかりませんって聞くの?」
ここまで来ると、うつむいて沈黙です。
いつまでレベル1の冒険者続けるの?
ドラクエにたとえて、最近は受験生に説明します。
「例えば、冒険出て初めて出会ったモンスターのスライムに負けたとしよう。
僕や数学指導のN先生は、戦い方として「こん棒」を渡す。そして、その戦い方で勝てたら、同レベルの相手も同じように勝てると認識する。それが指導です。だから、教わった方も習ったことをマスターするまで練習しなくちゃいけない。その上で新たなモンスターが出たら、また新たな武器やスキルを身につけていけばいいと考えています。同じように、勉強もいつまでも同じレベル続けてちゃ得るものはありません。」と。。。
彼は、それがずっとレベル1で続いています。
なんか身につけて塾から去りなさい
同じ例え話を彼にしました。そして続けます。
「ここ最近、ずっとこんな状態だから、お前を評価できんし、お前自身が伸びないんや。いい加減に気づけ!」と、まだ続けます
「せっかく教えても、すぐ忘れるというか覚えようともしていない。こん棒渡してもあるけど、次のバトルでもういらないと自己判断して素手で冒険へ、モンスターにフルボッコくらうのと同じ。どんな敵でもずっとレベル1のチャレンジャー状態。それが悔しいし、腹が立つ。」
いつもと違う切り口でしたので、少しは彼に響いたかも知れません。響いてもらわないと、塾に来ている意味がなくなります。
中途はんぱな質問ではダメ
今回は塾の様子や、オススメできない行動について紹介いたしました。彼からすると、私は何でも否定する人間に映るかもしれません。
実際私は彼を否定することが多いです。でも、それは目的が決まっているクセにほど遠い行動をしているからに他なりません。
調べない・練習しない・安易な質問=勉強と捉えることは非常に危険です。だから個人指導塾拓杜では楽するための質問には答えません。答えてしまうと、たいてい、同じ質問を繰り返すことが多いです。考えない状態で正しい方法を聞いても、理解につながらないです。まずは調べて、自分の状態と向き合ってから質問につなげましょう。そう返すようにしています。
そうすれば塾の勉強は効果を発揮します。そう信じて、ビシバシ指導を続けます。